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レーザ加工の集光レンズの仕組みを解説!集光性と加工エリア等の関係は?

2024.4.2 2024.4.2

レーザ加工において、集光レンズは欠かせない部品の1つです。しかし、加工に重要な「集光性と加工エリアの関係性」をご存じない方も多いのではないでしょうか。この記事では、レーザ加工における集光レンズの仕組みや、集光性と加工エリアの関係などを解説します。集光レンズについて詳しく知りたい方に役立つ情報をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

集光レンズとは

集光レンズとは、光源から発せられた光を集めるレンズのことであり、均一な光を対象物に当てられるのが特徴です。レーザ加工でも使用されており、レンズの集光性を活かすことで微細な加工や厚い素材の切断など、幅広い加工が可能になります。F-thetaレンズとも呼びます。

レーザ加工における集光レンズの役割

レーザ加工では、発振器から発生した光を反射ミラーなどで伝送させるのが基本です。集光レンズは、伝送された光を収束し、レーザヘッドから対象物に照射させる役割を担っています。

レーザは通常の光と異なり、波長の波が揃っているため、一部分にエネルギーを集中しやすいのが特徴です。集光レンズで光を収束すれば焦点の密度が増し、対象物を蒸発させたり、溶かしたりできます。

集光レンズの特性を活かすことで、金属や木材だけではなく、加工が困難な柔らかい素材(ゴムや布など)にも文字を書くなどの加工ができるようになるため、レーザ加工は幅広い分野で活用されています。

加工レーザの集光レンズの仕組み

集光レンズの仕組みを知るためのポイントとなるのが、焦点距離・焦点深度・スポット径です。焦点距離は、レンズを通して光が集まる焦点までの距離のことを指します。焦点が材料にきちんと当たる距離を保たなければ綺麗に加工ができなくなるため、距離の調整は重要なポイントです。

焦点深度とは、焦点が合う範囲のことを表します。焦点距離が短ければ深度も短く距離が長ければ深度も長くなります。

スポット径は、焦点で絞り込まれた光の直径です。こちらも焦点距離と比例し、距離が長ければスポット径は大きくなり、距離が短いとスポット径が小さくなります。

レーザ加工では、集光レンズで収束した光の点を細かく当てることで文字やイラストなどを描くため、微細な加工を行いたい場合はスポット径が小さくなるようにするのが基本です。例えば、焦点距離が2インチの集光レンズと比べて、1インチの集光レンズの方が小さな文字や細かなイラストでもはっきりと描けるようになります。

スポット径が大きいと微細な加工は難しくなりますが、切断加工には最適です。焦点深度が長くなる分、焦点が合う範囲が広くなるため、光のエネルギーが伝わる範囲も広くなり、厚めの材料でも切断しやすくなります。

例えば、1インチの集光レンズよりも2インチのレンズの方が速く切断加工を終えられるでしょう。このことから、レーザで加工を行う際は目的に合わせて集光レンズを選ぶことが大切です。

レーザの集光性と加工エリア等の関係

レーザ加工では、レーザの集光性が重要です。集光性とは、レーザが1点に絞られる度合いのことを指します。例えば、自然の太陽光は集光性に限度があり、レーザのように光を絞り込むのは困難です。集光レンズを搭載したレーザは、集光性に優れているため、金属を溶かすほどのエネルギーを持った光を照射できます。

レーザの集光性の高低は、加工エリアや焦点距離、焦点深度に影響します。集光性の高低によってどのような状態になるのか、以下の表で確認してみましょう。

集光性加工エリア焦点距離焦点深度
高い狭い短い短い
低い広い長い長い

集光性が高ければ加工エリアは狭くなり、焦点距離・焦点深度は短くなります。一方で、集光性が低いと加工エリアは広くなり、焦点距離・焦点深度は長くなるのが基本です。このことから、集光性と加工エリア・焦点距離・焦点深度はトレードオフの関係(一方が高まれば、もう一方は短くなったり狭くなったりする二律背反の関係)にあることがわかります。

まとめ

レーザ加工において、集光レンズは重要な役割を果たします。焦点距離の短いレンズはスポット径が小さくなるため微細加工に、距離の長いレンズはスポット径が大きくなるため厚い材料の切断加工に最適です。集光レンズのタイプによって相性の良い加工が変わりますので、レーザを扱う際は適切なレンズを使うことが重要だと言えるでしょう。

伯東では、レーザ機器専任のチームがレーザ発振器単体から加工機一式まで、お客様が求めるものを提供させていただきます。レーザの活用についてご検討の場合は、ぜひ伯東にご相談ください。

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